破産した会社の申告についてその2 私の覚書
申告書は、その期の損益を正しく反映すべきものです。
ただその時に特殊な条件があると、その条件を尊重したうえでの正しい申告が求められます。
表現が難しいのですが、以前も書いた破産の場合の申告で少し気づいたことがありましたので覚書をします。
案件によって対処の仕方もさまざまで、この通りでない場合も多々あります。一例として参考程度に読み流してくださればありがたいです。
通常の申告と意識を変える
通常の申告ですと、私の立場(税務)からすれば
“とことん正確に!1円でも間違えないよう、わからない項目は徹底的に調べる!“
と頑張るのですが、破産などの場合、破産管財人さんの立場からは
“つつがなく破産の手続きを終わらせる。その中で税務申告は大事な条件の1つだがまるきり正確な申告が求められるものでもない(荒っぽい言い方ですが)“
です。
今回は管財人さんに逐一確認して、管財人さんの意向に合った処理で(おそらくですが)進めることができました。
(破産手続きの流れに逆行すべくさかのぼって色々問い合わせたため、しつこくて嫌がられたかもしれませんが、勉強になりました)
数字や科目の決め方
財産の処分状況に即して処理をしていく過程で、もともとの額が違っていたたり、資料が散逸していて正確な金額がなかなかわからず困ることが多々あります。
こちとら差額がたった数円でも貸借が合わなくなってくるので、ついいつもの癖でものすごくこだわってしまうのですが、そこはこだわりすぎずに。
処理の方向性を確認して、どういう状態かを法務と税務の両方で把握し、最後どっちがよいかを管財人の方と相談して決めます。
私は法務が、管財人さんは税務のことが詳しくないので言っていることがお互い矛盾することも多々ありますが、税務の解釈もいろんな角度から見直すとベターな方向が見えたりします。
なるべく早めに確認しておくといいです。
雑収入に要注意
財産を整理していく過程で、紐づきの資産と負債を相殺した残額などは雑収入等でついサラッと当たり前のように計上するのですが…。
収入は今後の配当の原資となり、予定外に増えると破産手続きがエンドレスになるためよろしくないとのことです(語弊がある表現ですが)。
相殺のようなキャッシュを伴わない収入でも、収入のところに計上されてしまう以上説明が要りますし、またその説明が私の語彙力と知識からして難しいです…。
管財人さんととことん話し合って、どうすればよいか個々に決めるとよいかと思います。
税務調査があることも
破産の申告は、倒産するような状況なだけに大赤字などの場合が多く、税務調査がない場合がほとんどです。
が、過去に1回ありましたので全くないとは言えません。あまりいい加減すぎてはだめです。
限られた情報のなかでの申告なうえに期限も迫っていて大変ですが、できるだけ関係先の方と連絡を取って正確な申告をするよう努めるべきと考えています。
【昨日の一日一新】
鐡板堂は名古屋鉄道の運営するお店で、コメダとのコラボです。
名鉄百貨店B1の中央改札近くで売っています。
店頭在庫が追いつかないのでその場で作ってくださいます。昨日は5分ぐらい並びました。
2.くるる 鶏肉のすき焼き(ひきずり)が美味しかったです。
綾野 真紀
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