自分と違う生き方・感覚の方の気持ちを知る

2020年8月24日 2020年8月24日

綾野真紀

歌を習うというと、私の場合仕事と関係ないうえに、ものすごい偏見ですが他の文化的・体育会的な習い事など（英語、茶道、料理、ジョギング、ヨガetc.）に比べて娯楽とか享楽的な要素が強く、またただでさえコロナ禍のこの時期に何で習うのか？という心の声がうるさいです。誰にも言われていませんが、やはり自分でツッコミを入れてしまいます。

私の出した答えはこないだ書きましたがこちらです。

コロナ禍での私の行動指針～めんどくさいことはコロナのせいにしてサボり、やりたいことだけ我慢せずやる～

前にもいくつか書きましたが、実際習っていて色々感じるのは、ほかの習い事や勉強と同じく、技術を身に付けてこれからの自分を向上させていくだけでなく、今までの自分のやり直し＆フォローという過去のトラウマ改善といった側面がものすごく強く、実際に気持ちがとても救われています。

レッスンは45分あり、発声練習の後、実際に自分の好きな曲を選んで、だいたい数回のレッスンでテクニックなどを教わってマスターします。（完全な趣味で受けてるので、自分のレベルに応じた達成度でクリアできたらOK）

どの曲にするかは、歌いたい曲をいくつか挙げて、その中から先生と相談して決めるのですが、わたしはここで「今まで歌ってみたいけどいろいろ遠慮して歌えなかった歌」を選びました。

1曲目はフレンズで、これは今までもよく歌ってた曲ですが、2曲目のあゝ無情、3曲目の世界でいちばん熱い夏はまさにその曲です。声が低く高音がでないから高音のキーが出せるようにしたい！というのは、実際そうですけども完全に建前です。

なんか、カラオケの曲選びって自分の性格・周りからみたキャラが反映されませんか？どんな歌でも歌いこなせる人であれば違うかもしれませんが、引っ込み思案の私は自信満々かつキラキラした曲は似合わないので選ばないし選べないし、みんなで行ったときはそういう曲が似合っている人がやっぱり上手に歌っていました。

そもそも声が出ないから覚える気もなかったですが、高音が出るもんなら本音は歌ってみたかったです。もし習って高いキーをを出せるようになったら歌えるかも？と恐る恐る候補に挙げてみたところ、声に合ってるし、地声で歌えるようになりますよ！との心強いご回答を先生から頂戴しました。おそらくこのあたりの私のこじらせ方も先生にバレバレだったかも。そしてそういう生徒さんも実際は多いのかも。

そして習ってみたら、楽しいこと！

「きれいでしょひらひらといい女でしょ」「ホーミータイダーリン！世界でいちばん熱くひかる夏　もうこのトキメキ止めないで☆」

一生口にする機会もなく、また口が裂けても言えないような自信満々なセリフも、歌だと堂々と言えます。気持ちを込めないとメロディーにも乗らないので、しっかりその曲の世界をつかまないとだめです。何気なく歌ったり聞いてた時とは別の世界が見えました。

そしてちゃんと高いキーが出て歌えるようになった気持ちよさ。陽キャの方の見えてる世界ってこうなのか～（素晴らしくよい眺め）。でもこんな葛藤もあるのか、など。

歌詞の端々から自分とは全く無縁世界と思っていたのですが、疑似体験することで色々みえてきてすごく勉強になりました。本を読むと最低でも数時間かかりますが、歌だと5分ぐらいで別の世界が味わえるのは面白いです。

また気弱な自分も強気な歌を歌うことで力が湧いてきました。歌は癒し効果があると聞きますが、こういう力強い励ましの効果もあると思います。性格が変わるわけでもないですが、実際腹式呼吸も沢山しますし歌の内容からも肯定的な気持ちになれて、習い事としては心身ともに前向きな効果を実感しています。

こんな事ぐずぐず考えてなくてもいいのですが、思いのほか色んな発見があったのでまた書きます。

【昨日の一日一新】

・嘉文　せんべろセット