チョコ専門店Dari K(ダリケー)×ファクトリエ ものづくりカレッジ@名古屋に参加しました
ファクトリエさんが毎月開催されている、ものづくりカレッジに参加してきました。
昨日はチョコレート専門店のDari K(ダリケー)社長吉野慶一さんが講師でした。講座詳細はこちらです。
【5月15日(火)名古屋にて開催】「カカオを通して世界を変える」京都のチョコレート専門店Dari K×ファクトリエ
とても面白かったので、私なりに覚書をします。
Dari Kさんはなぜインドネシアのカカオ豆を使っているのか
Dari Kさんはインドネシアのカカオ豆を使ったチョコレート屋さんで、インドネシアの農園からカカオ豆を直接買い付けての一貫生産=bean to barをされています。
一貫生産かつ、日本ではなじみの無いインドネシアのカカオ豆を使うというのがポイントです。
またチョコづくりはど素人だったのに、世界のチョコの祭典“サロン・デュ・ショコラ”では3年連続銅賞を受賞されたとのこと!すごい!
でも何でまたインドネシアで、さらにど素人なのに、今までにないやり方でチョコレートのお店をされるようになったのか??
しかも吉野さんの前歴は京大大学院&オックスフォード大学院&モルガンスタンレーの金融マンです。なんでまた。ものすごく興味がわきました。
(ここにもっと詳しく載っていました。フェリシモの神戸学校のサイトです、勢いだったんですね。すごいです(笑))
インドネシアのカカオ豆がイケてなかった理由
インドネシアは、実はカカオ豆生産量世界第3位だそうです。でも日本で食べるチョコの8割はガーナのカカオ豆。インドネシアの豆は0.4%とのことです。
講座帰りに買ってきました。ガーナ=国名よりこっちをまず思い出すぐらい、なじみがあります。
なぜ生産量の割にインドネシアのチョコが少なすぎるのか?吉野さんはある日見たカカオ豆の生産分布図を見たときに疑問に思い、色々調べられたそうです。
カカオ豆で一番大事な発酵処理をしていなかったインドネシア
なんとインドネシアのカカオ豆は、一番大事な工程である発酵処理をほとんどの農家がやっていませんでした。発酵させないと美味しくないので、安く買いたたかれます。
原因は、そもそも発酵の仕方を知らないのと、発酵してもしなくても買取価格はほぼ変わらないからでした。仕組みがいけなかったのです。
他所の国は、発酵しないと買い取ってくれなかったり、また発酵させると買取価格が高くなります。第3位生産量のカカオ豆の行く先は、海外メーカーの大量生産のチョコ(○&○みたいな ←好きですけど)や、油を搾って化粧品の原材料(無味無臭で発酵有無関係なし)だったそうです。
やり方をととのえて高品質のカカオ豆に変えていった
ただ調べると、豆の品質が悪いわけではないので、やり方さえ整えればいい商品になる可能性はありました。また、どこのメーカーもまだカカオ豆農家さんと直にかかわるところまではノータッチであったため、この会社を興されたとのことでした。
・論文をGoogle翻訳して農家の方に発酵方法や製法などを教える
・農園の情報を細かくデータベース化 住所、転作前の作物など細かく
・農家の方にチョコレート作り教室を開催(品質向上の大切さを伝える)
・日本からの現地訪問ツアーで消費者と生産者の直接交流を通してモチベーションアップ
など取り組まれ、かわいそうだから買ってもらうのではなく、ちゃんと美味しい商品を作って消費者に喜んでもらい、同時に生産者も会社ももうかっていくというトリプルウィンの仕組みを作られました。金融マンの前歴もフル活用です。
ここに至るまでの努力はものすごかったと思います。
・言い訳をしない
・生産者、加工者、消費者がみんなハッピーに
この2点を強調され、にこやかにお話されていたのが印象的でした。ユーモアたっぷりかつポジティブな内容で、心をわしづかみされました。
カカオ豆から関与するチョコづくり
それはそうと。一般的にチョコを作ると言ってもカカオ豆からではなく、業務用のチョコレートを溶かすところからしかしません。
ところがDari Kさんでは、カカオ豆からチョコを作るキットを売っています。YouTuberが広めて一時品薄でした。私もこれをきっかけにDari Kさんのことを知りました。もう買えるそうです。何人かでやると楽しいとのこと。
生産者と直接交流があり、カカオ豆を作るところからかかわっているのはものすごい強みです。不作の時も困らないように、農園に他の作物(ココナツやバナナ、コーヒー豆とか)も作って安定収入&副収入を確保するようアドバイスされています。ゆえに信頼関係があるので他の加工者への参入障壁にもなっているようです。
Dari Kさんのチョコ
ワインのようにヌーボーのチョコがあるらしく、試食で2016と2017の豆のチョコを比べました。美味しいですが、全然味が違いました。2017の方が少しすっぱかったです。
流通している大量生産のチョコはばらつきがあってはいけないので、味を均一化するためのトリートメントをするそうですが、本来は多少違うとのこと。ただ、豆による味の違いは1割で、発酵過程で8割味が決まるので、発酵を管理すればそれほど味は変動しないとのことでした。
下の左はカカオニブにチョコをコーティングしたもの、右は多分ローストカカオ豆だったと思います。
今日の参加者向けの特別割引商品(約半額 1セット3千円)です。
手前が中身です。名古屋ではなかなか買えませんので、1つ買いました。楽しみです。
終了後は記念撮影の後懇親会でした。カジタさんのアイスコーヒー、美味しかったです!
撮影時は図々しく最前列の吉野さんの横に行きつつも、懇親会では気後れして皆さんに話しかける勇気が出ず、そそくさと出てきてしまいました(^^;)
ユニークかつマニアックな方が多そうで、話しかければよかったのに私のバカバカ。でも最後ちょっとお話した方が、とっても素敵な活動をされている旨お聞きしました。後日書きます。
次回の名古屋は5/26でマドラス×ファクトリエ
次回は
【5/26(土) 名古屋店にて開催】老舗革靴専門店マドラス×ファクトリエ
ファクトリエの山田社長とマドラスの工場長さんのトークイベントだそうです!
マドラスは名古屋の老舗革靴専門店で、靴以外にも旅館経営等されていて、何より三代目JSBのがんちゃんこと岩田剛典さんの一族が経営されていることでも有名です。
銀座店や熊本でも色々されています。おすすめです!
【昨日の一日一新】
・相模屋 モツァレラみたいな豆腐
・Dari K セミナー&チョコ
綾野 真紀
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